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人生の先輩



私の母は97歳、隣に住んでいます。住み慣れた家が良いと、庭仕事を唯一の楽しみに、一人気ままに暮らしています。妹や私が食事を届けたり、様子を見に行きます。

しかし最近になって、気丈な母にも心配なことが増えてきました。

1ヶ月前には、鍋を空焚きして煙探知機が作動し、消防車が来ました。幸い猛烈に煙臭かっただけで、

何事もなく済みました。早速ガスレンジをIHヒーターに変えました。

そのわずか2週間後、今度は散歩の途中で自動車と接触し、肋骨を数本折るけがをしました。救急車に横たわる母を見て、もうだめかも知れないと思いましたが、数週間経ち、痛み止めも不要となって元気に過ごしています。

しかし、日々の生活は次第に怪しくなり、物忘れもはなはだしく、いつまで一人で暮らせるかしらと、今後の事を案じるようになりました。自分の食事と、身体を清潔に保つ管理がおぼつかなくなれば、誰かの手を借りる必要が出てきます。好きなように過ごしてきた母も、今迄のようにはいかなくなるのでしょう。母にも私達家族にも、覚悟と決断を求められる時がもう直ぐ来ると実感します。

 

振り返ると、私はずっと仕事を続けてきたため、子育ても母に随分助けられました。半面、幼少期から母に背くと厳しく叱られ甘えることが出来ず、友達とも自由に遊べなかったので寂しい思いもしてきました。その反動なのか、私も母に優しくできず、つい厳しく当たってしまう自分が嫌になります。このままだと、最後にとても後悔するのではないかとも思います。母と娘の関係は複雑で綺麗ごとでは済みません。絡み合った感情を自分の中で解きほぐすのは無理でも、そのまま昇華できればと願います。


一人の人生の先輩として、良いも悪いも全て傍で見せてくれた母を、私はどう受け止めたら良いのか?

世のみなさんは、どう乗り越えてこられたのでしょう?

それでも私はだんだん弱っていく母に、寄り添いたい思いが勝ってくるのを感じるこの頃です。

 

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